医薬品関税——最大100%、EU・日本には15%
4月3日(金)、トランプ大統領は特許医薬品に対し最大100%の関税を課す大統領令に署名しました。ただし、各製薬企業が今後数か月以内に米政権と個別交渉で合意に達すれば、関税率は引き下げられる可能性があります。
地域別の基準税率
| 対象地域 | 特許医薬品関税率 | 備考 |
|---|---|---|
| EU | 15% | 既存の貿易協定に沿った税率 |
| 日本 | 15% | 同上 |
| 韓国 | 15% | 同上 |
| スイス | 15% | 同上 |
| 英国 | 10% | 二国間協定に基づく優遇税率 |
| その他 | 最大100% | 個別交渉次第で引き下げ余地あり |
日本企業への影響
日本の製薬・医療機器メーカーにとって、15%という税率は既存の貿易枠組みの範囲内ですが、米国市場向け戦略の再検討が必要になる可能性があります。EU経由での対米輸出を行っている企業は、EU・米国双方の税率を確認する必要があります。
鉄鋼・アルミ・銅関税——計算基準を「完全通関価格」に変更
同日、トランプ政権は鉄鋼・アルミニウム・銅に対する50%関税の計算基準を更新しました。来週月曜日から、関税率は輸入品の「完全通関価格(full customs value)」に基づいて計算されます。
新しい計算ルール
| 条件 | 適用関税 |
|---|---|
| 金属含有率が重量の15%未満 | 国別の一般関税のみ |
| 金属含有率が15%以上 | 製品全体の価値に25%関税 |
| 鉄鋼・アルミ・銅の原材料 | 50%関税(従来通り) |
この変更により、金属を多く含む完成品(洗濯機、産業機械など)の実質的な関税負担が増加します。ドイツから米国へ産業機械を輸出する日本企業は、製品の金属含有率を再確認し、関税コストの見直しが必要です。
ドイツ国内——ガソリン1日1回値上げ制限法が施行
4月2日付で施行された新法により、ドイツ国内のガソリンスタンドは1日1回、正午にのみ価格を引き上げることが認められるようになりました。連邦カルテル庁(Bundeskartellamt)にも過度な燃料価格に対する新たな介入権限が付与されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施行日 | 2026年4月2日 |
| 値上げ回数 | 1日1回(正午のみ) |
| 値下げ | 回数制限なし |
| 監督機関 | 連邦カルテル庁(強化権限付き) |
| 背景 | イラン紛争によるエネルギー価格高騰 |
イラン紛争に起因するエネルギー価格の急騰を受けた措置であり、ドイツ国内の消費者・企業のコスト負担軽減を目的としています。
経済見通し——悲観的なムードが継続
ifo研究所の調査責任者クラウス・ヴォールラーベ氏は「どの業種にも楽観的な見通しは見られない」と指摘しています。先日発表された5大研究所の合同予測では2026年成長率を0.6%に下方修正しており、イラン紛争の長期化がドイツ経済全体に影響を及ぼしています。
ユーロ圏の3月インフレ率は2.5%に加速(前月1.9%)しており、ECBの金融政策判断にも影響を与える見込みです。
日本企業の注目ポイント
- 医薬品関税:EU・日本向けは15%。個別交渉の動向を注視
- 鉄鋼関税の計算基準変更:金属含有率15%以上の製品は関税負担増。産業機械メーカーは影響要確認
- エネルギーコスト:ドイツ拠点を持つ企業はガソリン・エネルギー関連の経費見直しを検討
- 経済環境:成長率0.6%の低成長下で、投資・採用計画の慎重な見直しが必要
本記事は、公開時点の報道・公表情報をもとに構成しています。政策の詳細や最終確定内容は、各公的機関の一次情報をご確認ください。