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欧州・ドイツ市場ニュース:2026年3月1日

2026年3月1日(日)

本日のヘッドライン

3月のドイツ制度変更:SCHUFA大改革が月末スタート

3月はドイツで複数の制度変更が施行される月となる。中でも最大の注目は、月末に予定されているSCHUFA(信用情報機関)のスコアリング改革。

変更項目 施行日 内容
SCHUFA新スコア 3月末 250以上の評価項目→12項目に簡素化
SCHUFAスコアシミュレーター 3月末 行動別の影響を無料で事前確認可能
SCHUFA短縮削除 3月末 1回限りの支払い遅延:36ヶ月→18ヶ月で削除
製造業PMI確報値 3月2日 独・ユーロ圏の景況感確認
ECB理事会 3月19日 金利決定・新スタッフ予測発表

SCHUFA改革の12項目は:最古クレジットカードの年齢、現住所の居住期間、信用照会件数、既存契約数、ネガティブ情報、支払い履歴、信用利用率、信用種類の組合せ、総負債額、既存ローン、口座変更頻度、人口統計要因。

日本企業への示唆: SCHUFA改革は日本企業の現地法人にとっても無関係ではない。法人取引先の信用調査にSCHUFAスコアを利用している場合、スコアの基準変更に伴い与信判断の見直しが必要になる可能性がある。また、従業員の住居確保支援(ドイツでは賃貸契約にSCHUFAスコアが必須)において、新制度の理解が求められる。

ECB3月理事会:利下げの可能性が浮上

3月19日に予定されるECB理事会で、追加利下げの有無が注目されている。現在の主要金利は2.0%(預金ファシリティ金利)で、5会合連続の据え置き中。

指標 最新値 前回
ユーロ圏CPI(1月) +1.7% +1.9%
コアCPI(1月) +2.2% +2.3%
独CPI速報値(2月) +1.9% +2.1%
ECB主要金利 2.0% 2.0%(据置)

バンク・オブ・アメリカは3月に25bp利下げ(→1.75%)を予想し、これが利下げサイクルの最終局面になるとの見方。一方、ドイツ銀行は2026年中は据え置きを基本シナリオとしている。

日本企業への示唆: 利下げが実施されれば、ユーロ建て借入コストがさらに低下し、設備投資・M&Aのファイナンス環境が改善。一方、ユーロ安が進行すれば、円建てでの利益換算にマイナスの影響。為替ヘッジの見直しタイミングとして注視すべき。

メルツ首相、3月初旬に訪米:通商問題が最重要議題

メルツ首相は3月初旬のホワイトハウス訪問に向け、EU・米通商問題への「非常に明確な欧州の立場」を示すと発言。先週の米最高裁によるIEEPA関税違憲判決と、それに続くトランプ大統領の新たな15%グローバル関税発表を受け、通商環境は極めて不安定な状態にある。

時系列 出来事
2月20日 米最高裁:IEEPA関税は違憲と判決
2月21日 トランプ大統領:Section 122で15%グローバル関税発表
2月23日 EU議会:通商協定批准を凍結
2月24日 EU:930億ドル相当の報復関税リスト準備
3月初旬 メルツ首相訪米予定

日本企業への示唆: メルツ首相の訪米結果は、EU・米間の貿易摩擦の方向性を大きく左右する。日本企業のEU→米サプライチェーンに関わる場合、3月中旬までの動向を注視し、代替ルートの検討を並行して進めるべき。

KfW、2026年成長率予測を1.5%に上方修正

KfW(ドイツ復興金融公庫)は2026年の成長率予測を従来比+0.5ポイント引き上げ、1.5%に上方修正した。

機関 2026年成長率予測
KfW +1.5%
ゴールドマン・サックス +1.1%
欧州委員会 +1.2%
連邦銀行 +0.7〜1.2%

財政拡大(インフラ・防衛投資)と輸出回復が主な押し上げ要因。ただし製造業は2017年のピークから付加価値が7%低下しており、構造的な課題は残る。

日本企業への示唆: KfWの強気予測は、政府の財政出動による需要増を織り込んだもの。特にインフラ関連の公共調達や防衛関連のデュアルユース技術への需要拡大が見込まれ、これらの分野への参入を検討中の企業には追い風。


今週の注目予定

日時 イベント
3月1日(日) ECB理事ナーゲル講演
3月2日(月) 製造業PMI確報値(独・ユーロ圏)
3月3日(火) ユーロ圏失業率(1月)
3月4日(水) ユーロ圏PPI(1月)
3月5日(木) サービス業PMI確報値
3月7日(金) 独鉱工業生産(1月)

本ニュースは公開情報に基づく概要です。個別の投資・進出判断については、専門家にご相談ください。

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